痩せようと思って運動を始めても、ハードすぎて続かなかったという経験はありませんか?ハード過ぎるとかえって脂肪は燃焼しにくくなりますし、ゆるすぎるとダイエット効果がありません。
効率よく脂肪が燃焼する「運動強度」と「目標心拍数」というものがあります。
同じ運動するなら、脂肪の燃えやすい運動をしたいですよね?ダイエットにちょうどいい運動強度と心拍数はどの程度でしょうか?
今回は、脂肪燃焼しやすい心拍数と運動強度の計算などについて、ご紹介します。
カルボーネン法
運動強度を計算する方法として、カルボーネン法という計算式があります。心拍数を用います。
運動強度を計算する方法としてカルボーネン法以外に、酸素摂取量を用いることもありますが、酸素摂取量を測定するのに機材が必要です。
心拍数なら、道具がなくても、手首に触れて測ることができます。簡単に心拍数を測る器具も販売されています。
計算式は以下の通りです。
目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数
運動強度=(心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100
最大心拍数の計算は、220-年齢で求めます。
安静時心拍数は起床時、身体を起こす前の心拍数です。
運動強度50~70%程度の運動が、脂肪燃焼に最も効果的と言われています。70%以上になると、無酸素運動になりがちです。脂肪燃焼より基礎代謝を高める働きが強くなります。
目標心拍数
ダイエットなどで「運動強度が50%の運動をしたいけど、それってどれくらいの心拍数になればいいの?」という際にこの目標心拍数の計算をすると良いでしょう。
「目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数」の公式に当てはめます。
40歳で安静時心拍数が60の人が、運動強度が50%(ダイエットに効果的な強度)の運動をする場合の、目標心拍数を計算してみましょう。
最大心拍数は220-40なので180です。
(180-60)×0.5+60=120
心拍数120くらいになる運動が、運動強度が50%程度の運動ということです。
つまり、このくらい心拍数が脂肪燃焼に効果的な心拍数ということです。
おさらいですが、安静時心拍数は起床時、身体を起こす前の心拍数です。
運動強度
自分が運動した後に、その運動強度を計算したい場合に使用します。
運動強度=(心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100の公式に当てはめます。
40歳で安静時心拍数が60の人が、心拍数150になる運動をした場合の、運動強度を計算してみましょう。
(150-60)÷(180-60)×100=75%
75%なので、無酸素運動になってしまうほどのハードな運動強度と言えます。少し落としたほうが、効率的に脂肪を燃やせる強度になります。
ちょうどいい運動
どのような運動が「ちょうどいい」運動なのでしょうか?
年齢や運動習慣によって、最大心拍数も安静時心拍数も違います。運動の習慣がつけば、心拍数も変わってきます。
運動習慣のなかった方や高齢の方は、運動強度40%くらいから始めるのがおすすめです。ウォーキング程度の軽い運動です。
50%の中程度の運動は、エアロビクスや体操。
60%くらいになると、少しハードな運動です。水泳やランニングなどです。
運動習慣に合わせて運動強度を上げていくと、効率的に脂肪燃焼させることができます。
心拍数を測るコツ
心拍数は普段から測ることはありますか?
自分で測った経験がなければ、戸惑ってしまうかもしれません。なので、今回は簡単に心拍数を測れる方法をご紹介します。
- まず、手首もしくは首(エラの下の部分)に指を当ててください。心拍が感じられると思います。
- そして時計を見ながら「10秒間で何回心拍したか数える」だけです。
- そして、「その回数×6」をすれば心拍数になります。
たとえば、10秒間に21回心拍を感じたならば、「21回×6=126回/分」で心拍数は126となります。
運動しながら心拍数を測ることは難しいので、すこし止まって10秒間だけ測ります。もし、1分間も測ってしまうと、心拍が落ち着いてしまうので、10秒か20秒がおすすめです。
逆に、安静時心拍数を測るときは、20秒か30秒で測った方が正確になります。
運動しているときに測った心拍数が、自分で計算した目標心拍数よりも少ない場合は少しアグレッシブにやってみましょう。
逆に心拍数が多すぎた場合は、少しペースを落として長く続けられるように心がけましょう。
まとめ
カルボーネン法は、個人個人に合わせた運動強度を計算することができます。
全く運動習慣のない人とアスリートでは、同じ運動をしても心拍数の上がり方は全く違います。自分に最適な目標心拍数や運動強度を知ることで、ちょうどいい運動をすることができます。ちょうどいい運動は長く続けやすいですし、効率的に脂肪を燃焼できます。
頑張りすぎないことが、引き締まった美しい体型になるための近道です。